本校独自科目「5 Respects」にて、特別授業が行われました
「5 Respects」
本校では、教員・生徒が常に心に留めるべき行動指針として「5つのリスペクト」を設定しています。特に中等部では毎週各学年に「5 Respects」の時間を設け、「5つのリスペクト」についての知識・理解を深めていくことを目的とした授業を行っています。
今回、7年生(中1)および8年生(中2)の「5 Respects」において特別講師による講演会が行われました。講演をいただいたのは、インタビュアーとして約1000人への取材経験をもち、また『モヤモヤの正体 迷惑とワガママの呪いを解く』などインクルーシブ社会に対する多くの著作をお持ちの尹雄大(ユン=ウンデ)氏です。7年生においては「「わかる」という体験とコミュニケーション」というテーマで、また8年生においては「誰も置いてきぼりにしない社会」というテーマで特別授業をしていただきました。
生徒たちはみな、オンライン授業とはまた違った「リアル」な講師との触れ合いを通じ、「他者」や「環境」に対するリスペクトをもち、より良い社会の形成者となるにはどうあるべきかを考えるきっかけとなりました。今後も本校では、「知識と思いやりをもち、想像力を駆使して世界に貢献する個人」を育成すべく、様々な教育活動を行ってまいります。
【特別授業を終えての生徒の感想】
・私は、この特別講義を聞いて、たくさん感心してしまうものや納得してしまうものがありました。尹先生のおっしゃっていたことは、すべて興味深く、自分自身でも深く考えてしまう内容ばかりでした。なので、とても聞いていて面白かったです。特に、健常者についての話題・問題はどれよりも興味深かったです。
特別講義を終えてからも、「私は本当に健常者なのか?」ということをぐるぐると頭の中で考えていました。「私たちは”健常者”と呼ばれるマイノリティの一部なのではないか?」「健康に何も気にせず生活していることは私たちはいいことだと考えているが、逆に本当は何かの病気などによって起こっているのではないか?」なども考えたりしました。結果、「私たち”健常者”と呼ばれている人々はマジョリティでもマイノリティでもない境界部分にいる人々なのではないか?」という結論に至りました。この特別講義はとても興味深く、また聞きたいなと思いました。
(8年2組生徒)
・「平均的」「普通」という言葉がよく世の中とか学校で使われていて、それを普段からきいてきた私は「何を基準にして言っているのか?」「それは意味があるのか?」って考えていたので、この講義で他の人の人格を守ったり尊重するという考え方が当たり前なんだって、周りを気にするのはおかしいって、講義がそういう意味に聞こえたから改めて自分がみんなに含まれているのか考える必要があると思いました。
それと同時に日本は人を尊重するという文化が根付いているけどそれは、自分の意見を言わないことなのか、もっと、人間全体で考えないといけないとも思いました。尹先生の講義は「そういえばそれっておかしいな」っていうことをおっしゃられてて、しかも自分にはない考えを持っている人だなと思いました。それもたくさんの人にインタビューしてきたという経験からでしょうか。この講義を通して、いつも抱くもやもやをおかしいことなんだと認められたし、それを変える人になりたいと改めて思いました。ありがとうございます。
(8年3組生徒)
5 Respects担当 総合探究科 菊池康貴