関西学院千里国際の探究「フィールド・スタディ ~SDGs 編~」
SDGsについての深い学び
SDGsについて学びを深めている11年生のField Studyの授業の一環で、6月、7月には以下3つの組織の関係者の方々にご協力をいただきました。
・6月15日(月)JICA青年海外協力隊(コミュニテイ開発経験者)の相川香菜さんにご講演をいただきました。ガーナで2年間コミュニティ 開発に従事した相川さん、青年海外協力隊の活動とSDGsについてご講演してくださいました。現在も相川さんはガーナの女性たちの雇用を創出する活動を行っておられます。
https://www.n-yura-konko.com/
( ン・ユラ・コンコ サイト)
・7月18日(土)に大阪府柏原市にある古賀印刷株式会社のご協力のもと会社訪問・ SDGs カードゲームを体験・工場見学を実施(講演・質疑応答などについては近くの柏原市立勤労者センターを利用)しました。まず最初に会社近くの勤労者センターにて、 SDGs サポーターズの杉田博幸代表と杉田順子さんのファシリテートのもと カードゲームをワークショップを体験しました。このカードゲームはSDGsの「no one left behind」の理念 途上国だけでなく先進国や企業、NGOなどの立場になってそれぞれが体感できました。
2人1組でチームをつくり、それぞれのチームの目標を達成することを目指しながら「経済・社会・環境」を豊かにすることが求められます。経済ばかりを優先すると環境がおろそかになる・・・周囲のチームと交渉したりしてなんとかよりよい「経済・社会・環境」を実現しようとしました。実際の社会に通じるものもあり、大変興味深かったです。その後 「SDGs に貢献するためには今何ができるか」というグループワークに取り組みました。コロナウイルスによる休校やオンライン授業、国内や国外の状況などを踏まえたアイデアが出て、また生徒たちの思いも見受けられこの授業の担当者としてはこの生徒たちの声を大事にしたいと強く感じました。以下いくつかのアイデアを写真で紹介します。
次に、少人数で印刷会社の工場見学をさせていただきました。事前に「水なし印刷」というものについてサイト
https://www.waterless.jp/personal/personal_about/
(一般社団法人日本WPAのサイト)などで勉強したりしていましたが、実際に説明を受けたり、どんなふうに印刷をするのか見せていただくと、環境への負荷が抑えられていることなどが理解できたようでした。
最後にまた勤労者センターに集まり、学んだことの質疑応答を古賀社長や制作部の竹田部長、杉田代表などに話を伺いました。社長が「なぜこの水なし印刷に取り組み始めたか」やSDGsへの思いを話してくださいました。
今回のFSを実施するために何度も打ち合わせをしてくださりありがとうございました。この大変な時期に高校生たちが社会とのつながりをしっかりと感じ、自分たちができることを考えるための素晴らしい機会を提供していただき感謝申し上げます。
<参考サイト>
https://www.kogaprinting.co.jp/news/post-486/
(古賀印刷株式会社サイト)
https://www.waterless.jp/2245/
(一般社団法人WPA(水なし印刷協会)のブログのサイト)
・ 7月30日(木)には新型コロナウイルスの世界規模の課題についてリーダーシップ的存在の国際機関WHO神戸センターのバーバー所長に遠隔講演を行っていただきました。 実は昨年もFSで訪問させていただきご講演いただいた方でもあります。
(昨年の様子は本学サイト
http://sissgh-ja.blogspot.com/2019/10/sgh-fs-sdgs2-2019.html
ご参照ください)
実はこの遠隔講演に臨むにあたり、昨年訪問した時の12年生の生徒2名ともう一人の有志1名が通訳サポート役として参加してくれました。ご講演をいただくにあたり、WHOのことや新型コロナウイルスについて、WHOが取り組んでいるSDGsについて11年生たちはしっかりと事前学習をしていました。学習した内容や質問したい内容も日英で準備をしていたこと、事前に先方に伝えていたことなどもあって、生徒たちの質問もしっかりと先方に伝わったと思います。ご講演の途中に通信環境の不具合が発生し、遠隔講演のハプニングはありましたが所長の真剣な眼差しや熱意に生徒たちは必死に答えていました。WHO職員として大変お忙しい中ご講演いただきまして、また生徒たちの質問に応えてくださいまして本当にありがとうございました。
https://extranet.who.int/kobe_centre/ja/news/senriintl
(WHO神戸センターのニュースサイト)
・このFSの授業の中で、小学生などにSDGsってどんなことなのかわかりやすく説明したい、ワークショップのようなものを行いたいと数人の有志達が動き出しました。「withコロナ」の中にあって、社会とのつながりを意識する機会をいただき、自分たちでも社会貢献ができることを実践したいと考えているメンバーがいます。ぜひ応援ください。もう少ししたら形として仕上がる予定です。
この授業を担当し、授業は受け入れをしてくださる組織の皆様のおかげで成り立っているということを改めて感じました。特に今年は新型コロナウイルスにより皆様が苦しい状況にある中、また私たち学校においてもいつも通りの学びも難しいですが、様々な代替案を提示してくださったり、できる範囲でのサポートをしてくださったりと授業を行う上でたくさんの方々のおかげでここまでこれたなあと実感いたします。そして何より意欲的な生徒たちのおかげでまた次の学びに生かせるのだなあと思います。
FS担当 齊藤芙美