イノベーションハブ共創プロジェクト in 大阪 に参加しました
5月より本校生徒が参加させていただいていた「イノベーションハブ共創プロジェクト in 大阪」が、12月13日(土)・14日(日)の本番をもって無事に終了いたしました。
本プロジェクトは、JR西日本および日本旅行の主催のもと実施され、大阪・関西万博を起点に、その先の社会や都市の未来を高校生自身が構想し、発信することを目的とした取り組みです。
(公式サイト:
https://www.2025-osakasymposium.com/
)
5月に主催者のご担当者様より、大阪・関西万博のねらいや本プロジェクト全体の目的について説明を受けて以降、生徒たちは約半年間にわたり、
「万博のその先にある“未来の大阪”を、私たちはどのようにつくっていけるのか」
という問いに真摯に向き合い、探究を重ねてきました。
12月13日(土)|発表・ディスカッション
初日は、万博や企業、自治体から学び、考え続けてきたアイデアを発表しました。日本全国から参加した高校生とのディスカッションを通して、「自分たちにできることとは何か」を改めて深く考える機会となりました。多様な視点や価値観に触れながら、自らの考えを磨いていく貴重な時間となりました。
12月14日(日)|エクスカーション・フィールドワーク
2日目は、
「遊ぶ・学ぶ・働くことの可能性を広げるコミュニティ
― 物流と商業の中心地として栄えた大阪の“人資源”を活かしたまちづくり ―」
をテーマに、水都大阪を起点としたエクスカーションが行われました。
十三・淀川の河川敷や東横堀川の水門を見学し、β(ベータ)本町橋では実際に現場で活動されている方々のお話を伺いました。これまで「通過する場所」としてしか捉えてこなかった都市の水辺や高架下空間が、視点を変えることで、人が集い、関係性が生まれる“場”へと転換し得ることを、生徒たちは体感的に学びました。
とりわけ、高速道路の高架下という、暗く閉じた印象を持ちがちな空間を「都市の資源」として捉え直し、まちの営みに組み込んでいく発想は、生徒にとって非常に新鮮なものでした。また、日々の清掃活動や地道な取り組みが、結果として人と人をつなぐ拠点となり、イベントとして楽しめる場にもなっていることに気づかされました。
「まちづくり」とは、大規模な再開発だけを指すのではなく、すでにある環境の価値をどのように読み替え、どう活かしていくかという思考の積み重ねである――。
この視点は、今後の探究学習にも深くつながる、大きな学びとなりました。大阪の都心にありながら、まだ十分に知られていない水辺の可能性を、実感をもって学ぶ機会となりました。
参加した生徒の感想(一部抜粋)
・良いまちづくりについて、高校生である私たちなりのアイデアを形にできて良かったです。今活躍されている方々が、どのような目的や思いで仕事やプロジェクトに関わっているのかを知ることができ、自分自身も前向きな姿勢で多様な人と関わっていきたいと感じました。準備は大変でしたが、多くの学びを得られるプロジェクトなので、ぜひ参加してほしいです。
・他校の高校生や企業で働く大人の方々と意見を交わす機会は初めてで、立場や価値観の違いを実感しました。「命輝く未来社会」というテーマを一から考えることは難しかったですが、その分、深く考える力が身についたと感じています。
・昨年は招待される側、今年は招待する側として参加し、不安もありましたが、試行錯誤を重ねる中で、私たちの思いを詰め込んだプレゼンテーションができたと思います。他校の生徒との交流も刺激的で、この経験は今後の人生で誇りをもって語れるものになると思います。
・日本各地から集まった高校生と意見交換をすることで、幅広い価値観を学ぶことができました。プレゼン準備は大変でしたが、その過程も含めて多くの学びがあり、とても良い経験でした。
長期間にわたるプロジェクトで大変なことも多くありましたが、最後までやり遂げて本当に良かったです。多くの方々の支えがあってこそ、この経験が成り立ったのだと感じています。
本プロジェクトにおいて、多くの皆さまに伴走し、ご支援いただきながら、生徒一人ひとりが学びを深めることができました。改めまして、関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。
(文責)社会科:長尾芙美
