【リカタビ。】分子科学研究所で「光」の最先端に触れる研修旅行


2025.08.05
「リカタビ。」観測チームは7月14日(月)、愛知県岡崎市にある自然科学研究機構 分子科学研究所へ研修旅行に行ってきました。この研修旅行は、普段のCO₂観測で利用している「光」の原理をより深く理解し、最先端の研究現場を肌で感じる貴重な機会となりました。
研究所では、まず展示室で光の基礎に触れました。原子が放出する光を回折格子で色ごとに分ける実験や、電子ビームが磁石によって曲がる様子を観察し、光や電子の性質について楽しく学ぶことができました。
次に、光や電子の特殊な性質を原理とする放射光施設を見学しました。ここでは、非常にエネルギーの高い光がどのように発生し、その光が物理学、化学、生物学といった多岐にわたる分野でどのように利用されているのかを、専門家の方から詳しく説明していただきました。普段の観測では得られないような、強力な光を使った研究の世界に触れ、その可能性の大きさに驚かされました。
さらに、極低温施設では、普段私たちが目にすることのない「極低温」の世界を体験しました。液体ヘリウムによって空気が液化してしずくになる様子を見たり、液体窒素で青く液化した酸素が磁石に引き寄せられる不思議な現象を体験したり、超電導の原理で磁石が浮上してスムーズに走る様子に歓声が上がりました。
今回の研修で得た知識や経験は、私たちのCO₂観測で使っている光学素子(ファブリペロー)の原理を理解するのにも直接繋がるものでした。最先端の研究に触れ、科学の面白さや奥深さを改めて実感し、今後の研究活動への意欲が格段に高まりました。この経験を活かし、さらなるCO₂観測の発展を目指していきます。
(文責)理科:河野 光彦