夏の挑戦 高大連携の授業に挑戦。 大学生と一緒に授業を!
本校高校生は、高大連携プロジェクトとして2016年から毎年夏総合政策トピックスAという関西学院大学総合政策学部の夏季集中講義に参加しています。授業担当者は、関西学院大学 特任教授/元総合政策学部教授、国連外交統括センター教授の村田俊一先生と経済学部教授 豊原法彦先生で、国際公共政策の分野から実例を題材としたケーススタディを行い、問題解決への関心、解決能力などの基礎的な国際要素を身に着けること、統計学の学びを用いて根拠を持って「理論」を説明できる力をつけることを目的としています。
「現場を知ること」と「理論を持つこと」を両論とし、「現場」での実情を「理論」を用いて検証を行い、また「理論」を「現場」に当てはめ進展・改善を図るという思考プロセスの形成を求められます。与えられた情報についてひとりひとりが思考をめぐらし、問題を探索し、意見をまとめ、他者へ発信していくことに価値を見出す問題解決型・self-development型のワークショップです。
7月にはブリーフィングと称してKSCキャンパスにてワークショップの目的を共有し、基礎的な知識や本番までの課題などを村田教授、経済学部の豊原教授から出されました。そしてその課題もふまえて8月前半の5日間みっちりと先生方から学んできました。その学びの感想を参加した3名の生徒に書いてもらいました。
(文責) 社会科:長尾芙美
【12年 Y.M】
脳がパンクするほどの情報や知識を吸収できる授業です。現在進行形で世界で起きている課題や問題にピックアップを置いている授業ですので、とにかく生きている人全員におすすめしたい授業です。 授業で学んだことはたくさんありますが、その中でも私が一番学んだと感じたことは、自分の意見を素直に発することの大事さと楽しさです。意見を出すことを恐れずに、むしろ自信を持って意見を発せば、その意見に対してさらに、生徒の皆や教授がフィードバックを返してくれるので、さらに深い理解や、学びに繋がります。大変でしたが、一生懸命取り組めば、それ相応の学びや成長が得られる授業です!!
【12年 S.K】
5日間、本当に大変でしたが、大学生の先輩と一緒に勉強できたことはすごくいい経験になったと思います。実際に、授業では村田教授がSDGsについて自身の経験も踏まえて話をしてくれたのですごくわかりやすかったです。また、大学の先輩とグループでプレゼンを作るなど大変でしたが、すごく楽しい経験になりました。外部の講師の話や、村田教授と講義だけではなく、ケーススタディや、統計学、Content Analysisなど、高校とは違った勉強ができました。高校生である僕が、大学生と同じ環境で一緒に勉強できる経験ができたことはすごくよかったし大学に入ってからも役に立つと思います。
【12年 A.M】
国連職員の方々による講義では、国際支援活動として、GBVの対策では男女差別に関する啓発や教育、男女別に支援センターの設置やプログラムのサポートが行われており、紛争によるストレス緩和を目的とした支援者のメンタルケアにも注力されていることを学びました。一方で、国際緊急人道援助の現場では、資金不足や調整の難しさがあり、全ての人々に十分な支援が行き届いていないことに対して改めて問題意識を持つことができました。そして、村田教授によるケーススタディでは、開発途上国への援助について学んだのですが、形としての援助だけでなく、対象国のキャパシティ・ビルディングを行い、最終的に自助努力できる支援を行わなければいけないという点がとても印象的でした。 本当に多くの学びを得ることができた貴重な機会でしたが、何よりも、グループワークを通じた他校の高校生や関学の大学生との交流が特に楽しくて、困難を乗り越えながら共に成長できたことが最も価値のある経験でした。 毎年見ていて思いますが、短期間に課題をこなし、院内の高校生や大学生と協力し合ってSDGsについてや国際社会が抱える課題を少しでも解決へしようとする姿勢やコミュニケーション力、色々な力が試され、養われていることに気づかされます。 お疲れさまでした。