高等部11年生「文楽鑑賞教室」@国立文楽劇場
2024.06.12
5月10日に、11年生が午後から国立文楽劇場に赴き、伝統芸能である「文楽(人形浄瑠璃)」を鑑賞しました。
この行事は歌舞伎鑑賞からすると数十年以上続く本校の行事であり、コロナ禍をのぞき毎年11年生が鑑賞に出かけています。文楽は江戸時代に大阪で始まったとされており、日本を代表する伝統芸能としてユネスコ無形文化財にも指定されています。きらびやかな人形を高い技術で操作する「人形遣い」、浪々と響く「太夫(たゆう)」の謡に耳を傾けると古の世界に容易に入っていくことができます。初めは難しそうだと及び腰の生徒も、実際に人形に触らせてもらったり、物語を鑑賞するうちに引き込まれ、最後は感動して帰ってくる。伝統の奥深さを実感する行事です。
国際学校である本校には多くの文化圏から生徒が参集し、卒業後、生徒たちはその英語力を生かして世界で活躍・貢献することを目指し巣だっていきます。そんな海外へと羽ばたく生徒たちにとって、日本の伝統文化を自ら体験し、そして自分のルーツの一つとして語ることができることは、将来に渡って大きな力となっていくと考えます。今回見た演目の本編は「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」。恩義のために自分の息子の首を差し出す、なんとも涙ぐましい忠義の物語です。
この夏も、国立文楽劇場では多くの名作が上演されます。これを機に大阪発祥の伝統芸能に浸ってみてはいかがでしょうか。
(文責)国語科:吉町季至子