「公共」授業(高等部1年生)において「現代ムスリム女性の社会学ーオリエンタリズムに抗し、「公共」を創る」をテーマとした講演を実施
2022.09.09
千里国際キャンパスでは、9月6日(火)に、千里国際高等部1年生(約100名)の「公共」授業で、関西学院大学社会学部の安達智史教授を講師としてお招きし講演いただきました。具体的には、イギリスの移民第二世代のムスリム女性たちが、自身の宗教に対する否定的な社会的表象を乗り越え、どのように西洋社会での生活や自身のアイデンティティをとらえているのかについて議論がなされました。。
講演では、国際的なムスリムにかかわる一般知識やヨーロッパにおけるスカーフ論争についての社会問題について知るだけでなく、写真を用いたクイズなどを通じて、私たちが思っているムスリムへのステレオタイプに気づくことができました
(授業を履修した生徒の感想)私はムスリム大国であるインドネシアに住んでいたことがあるので、今回の講演の内容はとても身近に感じました。ヒジャブについてなど、知っていたことや聞いたことがあるお話もあったのですが、「スカーフ論争」や「オリエンタリズム」、「世俗化」など初めて耳にする言葉がたくさんあり、少し難しいなと感じるところはありつつも、ムスリム女性と世界の関わりなどについて自分なりに考えることもできました。
千里国際高等部の生徒の中には、上記の感想のように、イスラム圏からの帰国生もおり、現地での経験を回顧する機会にもなったようです。また現代社会の課題と結び付けて生徒たちの見識を広める場として、普段の授業では経験のできない非常によい機会を持つことができました。
関西学院千里国際キャンパスでは関西学院大学との連携を積極的に取り組んでおり、様々な授業を通して深い学習と成長を後押しするため、同大学から教員をお招きし、授業を展開しています。